スギ花粉症の根治が期待できる新薬が1月17日、厚生労働省に承認された。花粉の成分を元にした薬で、口に含んで粘膜から取り込んで体を慣らし、異常な免疫反応を引き起こしている体質を改善する。

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「シダトレン」とは?

「シダトレン」とは、鳥居薬品(本社・東京)が申請していた舌下免疫療法薬。

舌の裏側に、目薬にように薬液を垂らして2分間待ち、そのまま飲み込む。
1日1回服用する。

臨床試験では1年半続けて、症状抑制の効果が確認された。

適応患者は今のところ12歳以上で、2~3年は治療が必要。

アレルギー反応によるアナフィラキシーショックなど副作用の危険もあるため、自宅で管理できることが前提。

医師の側も学会や製薬会社の講習会を受けて登録されないと処方できない。

花粉症の治療法

花粉症でアレルギーの原因物質を少しずつ取り入れ、体の過敏性を減らす治療法は、根治が望める唯一の方法として皮下注射が認められてきた。

しかし、注射は痛みの他、週1回~月1回の通院が患者の負担となり、抗アレルギー剤などの対症療法の進歩もあって普及しなかった。

「シダトレン」の価格

「シダトレン」の公定価格が決まるのは4月の見込み。
実際に保険診療で受けられるのは5月か6月以降になる。
(朝日新聞2014/1/18記事より)

花粉症の治療薬として期待される「シダトレン」の「保険診療で受けられるのは5月か6月以降」ということは、今年の花粉症のシーズに間に合わない。

しかし、花粉症の原因となるアレルゲンは至るところにあるので、1年中、花粉症という方もいる。

そういう方にとっては、「保険診療で受けられるのは5月か6月以降」であっても、この新薬は待ち遠しいと言える。

「シダトレン」の効果的な使い方

①使い方
1.薬剤を舌の裏側に垂らす
2.2分間おいて、のみこむ。
3.その後、5分間はうがい・飲食を避ける。

②2年から3年、毎日続ける
開始1週目:少しずつ増量
開始2周目:濃度を少しずつ上げて…。
開始3週目:所定の量を継続
※症状が改善、根治の期待も。