最近、「やたら喉が渇く、そして、水分を取るせいかトイレが近い」のですが、何が原因でしょうか?
最近、「喉が渇く、トイレが近い」と言っていたお笑い芸人が亡くなしました。「のどが渇く」と言えば、糖尿病が疑われます。
あるいはそれ以外の病気でしょうか?

「喉が渇く」症状が出る病気

「喉の渇き」を引き起こす病気には次のものがあります。
1.糖尿病
糖尿病になると腎臓が血液中のブドウ糖を排出しようと働くために水分とともに尿として排泄してしまう。尿量が増えると胎内の水分量が減り脱水状態になり喉が渇く。
[補足]糖が増える→尿と一緒にブドウ糖を排泄→尿量が増える→体内の水分が減る→喉が渇く
この場合、尿量が増える→喉が渇く、という流れです。
ただ、ここでは「尿量が増える」とあり、1回の尿量は増えるが、「回数が増えた=トイレが近い」わけではなさそうに思えます。
しかし、糖尿病の症状に「喉が渇く+トイレが近い(多尿)」もありますので、「尿量が増える」と「トイレが近い」は同じ症状と考えた方がよさそうです。
※1日の尿の量が男性の場合1500ml、女性の場合1200ml程度で2000ml未満であれば心配ないと言われています。

2.自律神経失調症や更年期障害
自律神経失調症や更年期障害では自律神経のバランスが崩れてしまい、唾液のコントロールが悪くなり喉が渇いたように感じる。
[補足]ここでは「喉が渇いたよう」な感覚です。実際には渇いていない。水分を取り過ぎない限り「尿量が増える」ことや「トイレが近い」という症状はおきにくそうです。

3.シェーグレン症候群
シェーグレン症候群は唾液腺の異常を起こす自己免疫疾患です。唾液腺の異常により唾液の分泌が減少し喉の渇きを引き起こしす。
[補足]これは上記の病気とは違い、実際に「唾液の分泌の減少」があります。唾液が今まで通り出ているのなら、この病気ではないということです。

4.薬によるもの
薬(利尿薬)によって病的にのどが渇くことがある。この場合は、薬をやめればよくなる。
[補足]私は薬を飲んでいないので当てはまりません。

5.腎臓疾患
腎臓疾患で腎機能が低下してくると尿を濃縮できなくなり、尿量が増えることがある。尿量が増えると体内の水分量が減り、喉が渇く。
[補足]これは上記の「糖尿病」と同じく、「尿量が増える→喉が渇く」という流れです。

6.発熱
風邪やインフルエンザ、大きな怪我、その他何らかの病気で熱がでることがある。 体温が上昇すると、それにともなって水分が失われ、喉が渇く。

病気以外で「喉が渇く」症状の原因

病気以外で「喉が渇く」症状の原因として考えらるのは次のものです。
これらは日常の生活の中で起こる症状なので、病気ではありません。

1.朝、喉が渇く
夜寝ている間にも多くの水分が失われていく為の症状。

2.年齢と共に喉が渇く
唾液を出す管が細くなり唾液の量が減ることと、体全体の水分量が減少することが原因と考えられる。
これは老化現象の一種です。

3.月経前や月経時に喉の渇き
女性の場合、月経前や月経時に喉の渇きを感じる方も多い。この時期は黄体ホルモンの分泌が増えることで自律神経のバランスが崩れ易くなっているので、喉の渇きを感じることがある。

更年期障害でも喉が渇くことがあります。こちらも女性の生理と同じで、「自律神経のバランス」が崩れることで生じます。

4.塩分の多い物を食べると喉が渇く
これは血中の塩分濃度が高まったことで、「喉が渇く→水分を摂取」することで、塩分濃度を下げる働きです。

5.コーヒーやアルコールで喉が渇く
コーヒーやアルコールには利尿作用があるため、トイレがちかくなり、結果的に喉が渇く。

6.それ以外の喉の渇き
ストレスや緊張などにより自律神経のバランスが崩れることで、唾液の分泌量が減り、喉が渇いたように感じることもある。