「40歳から毎年1つずつ資格を取ろう!」感想
「40歳から毎年1つずつ資格を取ろう!」という本を読んだので感想を披露します。
本のタイトル
本はタイトルで選ぶことが多いと思います。
この本のタイトルは「40歳から毎年1つずつ資格を取ろう!」ですが、その他にも下記の文句が記載されています。
40歳・50歳からでも遅くない!
●天才でも秀才でもない凡人(普通人or会社員)が到達した資格試験勉強法の決定版!
●年齢・性別にかかわらず、すべての人が必ず実践できる資格試験勉強の絶対的なコツを、データと経験に基づいて説明いたします。
●勉強嫌いな人もモチベーションを維持できます。
さて、本の内容は実際どうなのでしょうか?
検証していきます。
本の目次
第1章 資格を取得することに意味があるの?
第2章 どんな資格があるの?
第3章 資格の選び方
第4章 私の試験体験
第5章 資格試験の勉強法と突破法
第6章 いろんな勉強法の紹介
第7章 資格を取った後の活かし方
毎年1つずつ資格をとりなさい
「毎年1つずつ資格をとりなさい」と著者は主張しているのですが、ちょっと意味が不明です。
資格には国家資格・民間資格、そして、合格率が1ケタ台のものから70%ものまで色々あります。
著者が勧めるのは下記の資格です。
●働きながら勉強して1~2年で取得可能な資格
●永くとも3年で取得可能な資格
この時点で「毎年1つずつ資格を取得」するのは難しい。
そもそも、毎年、資格を取得する意味があるのでしょうか?
関連する資格を取得するという考え方もありますが、それでも2~3ではないかと思います。
著者自身、取得した資格は30以上あると言いますが、行政書士事務所を運営されているようで、他の資格が役に立っているのか疑問です。
「40歳から」資格を取得というのも、この本のウリですが、要はこれから高齢化社会が益々進んでいくので、高齢でも資格を取得していれば働きつづけられるということにあるようです。
さらに著者自身が43歳で行政書士と社会保険労務士試験の試験に立て続けに合格し、現在までに取得した資格が30以上あるというのが根拠のようです。
もっとも著者は40歳以降に資格試験に挑戦し始めたのではなく、社会人になってからのようです。
年齢とともに集中力や記憶力等は落ちていきます。
40歳、50歳からの資格取得をうたう以上は中高年の能力低下を補う勉強方法を示して欲しかったですが、この点は全く考慮されていません。
資格試験の勉強法
第4章から第7章にかけて著者の体験を踏まえ、資格試験の勉強法が紹介されています。
これは参考になります。
ただ、あくまでも著者がこの方法で勉強して資格試験を突破してきたということです。
著者以外の方がこの方法で結果が出ているわけではないので注意が肝要です。
資格取得の意義や勉強法について具体的な方法が紹介されているのでよい本と言えますが、編集者の意図なのか本のタイトルと内容が合ってないと思います。
この本の内容に適したタイトルは「資格取得のすすめ~資格の選び方と勉強法」といったところでしょうか?
40歳から毎年1つずつ資格を取ろう 増補改訂版 (YELL books)
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