認知症の人の支援策を推進するため、政府が今年度の策定を目指す「認知症国家戦略」の素案が明らかになった。(2014年12月20日)

認知症の現状

厚生労働省によると、国内の高齢者(65歳以上)の約15%が認知症と推計され、その総数は2012年時点で462万人にのぼる。

一方、若年認知症の人も2009年時点で約3.8万人と素系されている。

若年認知症は現役世代で発症するが、要介護認定を受ける前の段階での生活サポートや、経済的な支援が不足していることが指摘されている。

一人暮らしや夫婦だけの高齢世帯が増え、自宅で介護が受けられずに介護施設や病院に入る人も多い。

厚労省が2010年時点で日常生活に支障がきたす症状などがある認知症の高齢者の居場所を調べたところ、在宅の人と施設や病院にいる人がほぼ半々だった。

認知症の人が自宅以外で暮らす場合、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などが多い。

だが、興奮したり徘徊したりするなど症状が重い人は敬遠される例もある。

そうした人も受け入れているのが、精神科病院や一般病院の精神科だ。

素案の内容

素案では「認知症の人の視点に立った施策の強化」を重視すると明記。

若年認知症の人に対する施策として、当事者を支援する関係団体などをつなぐ調整担当者を都道府県の相談窓口に配置することを盛った。

交流の場づくり、ハローワークを通じた就労・社会参加支援の周知も入っている。

さらに、地域で生活し続けるのに必要な支援について実態調査し、検討するとした。

認知症施策

2013年度から始めた認知症施策の5か年計画(オレンジプラン)で盛り込んだ数値目標については、初期段階から医療・介護の専門職らが訪問して支援する「初期集中支援チーム」の実施数や、「認知症サポーター」の養成数などを引き上げる方向。

介護職員の資質向上策

介護職員の資質向上策についは、介護職員になったばかりの人が、認知症の人の介護に最低限必要な知識や技能をeラーニングで学べる研修を新たに創設することを盛り込んだ。

2016年からの実施を目標とするとしている。
(朝日新聞2014/12/20記事参照)