顔のたるみを改善すると誘われて「フェースリフト」という美容医療を受けた後に痛みが残ったなどとして、「品川美容外科」と「品川スキンクリニック」を全国47箇所に展開する医療法人社団翔友会(東京)に損害賠償を求める集団訴訟が相次いでいる。
「フェースリフト」とは?
特殊な糸を顔の皮下組織に入れてたるみをとる美容医療は「フェースリフト」と呼ばれる。
「お顔全体のタルミ・シミをスッキリとなくす新技術!
腫れが少なく効果は長く持続します」(品川美容外科HPより)
「トータルフェイスリフトとは…
皮膚、皮下組織、スマス層を引き上げて、余分な皮膚を取り除きタルミやシワのない状態に戻します。肌にハリが戻り、輪郭もスッキリして7~10歳は若返るので、非常に効果的な若返り術といえるでしょう。キズ跡も目立たず自然な仕上がりです。」
集団訴訟の内容
患者側弁護団によると、新たに提訴する40人は2012年から今年にかけて施術を受けた。
代金は数十万円~400万円台。
安価な施術を求めて受信した際に、勧誘されて応じた人が多いという。
弁護団は「施術前に、合併症の説明が十分でなかった。多くの人が現在も痛みに苦しんでいる」と主張する。
不利益となる事実を告げずに勧誘したことは消費者契約法に違反するなどとして、代金返還や慰謝料を求める構え。
翔友会は取材に対し「診療行為にご満足いただけなかったことは遺憾です。
合併症を含む事前説明はきちんとおこなっております」と説明している
美容医療に関する消費トラブルは急増
美容医療に関する消費トラブルは急増している。
国民生活センターによると、2013年度に全国に寄せられた相談は10年間で2.3倍の2155件。
過去最多だった。
半数超の1195件は販売方法や広告などに関する相談で、「説明不足」(513件)、「強引」(268件)、「虚偽説明」(158件)と訴える例が目立った。(重複ケースあり)
「品川美容外科」においてはチケットで来院したところ、カウンセラーに「フェザーリフトはほとんど効果がない、みなさんそう言われ結局ロイヤルリフトというのをされてます。」と高価な施術をすすめられ、施術をしたが、効果がなかったという苦情もある。
(朝日新聞2014/10/25記事等より)