『この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」 池上彰教授の東工大講義』という本を読みましたので感想と口コミ等を披露します。
池上彰さんの東工大講義シリーズは3冊出版されていますが、他の2冊同様、安心して読めました。
目次
はじめに
なぜ「現代史の学び方」なのか
Lecture1 原子力
事故からわかる「想定外」のなくし方
Lecture2 復興
どうやって敗戦の焼け跡から再生したのか?
Lecture3 自衛隊と憲法
「軍隊ではない」で通用するのか
Lecture4 政治
55年体制から連立政権ばかりになったわけ
Lecture5 日米
米軍は尖閣諸島を守ってくれるのか?
Lecture6 エネルギー
エネルギーが変わるとき労働者は翻弄される
Lecture7 韓国
“普通の関係”になれない日刊の言い分
Lecture8 教育
学校では教えない「日教組」と「ゆとり教育」
Lecture9 高度成長
日本はなぜ不死鳥のように甦ったのか
Lecture10 公害
経済発展と人の命、どちらが大切ですか?
Lecture11 沖縄
米軍基地はどうして沖縄に多いのか
Lecture12 全共闘
1968年、なぜ学生は怒り狂ったのか
Lecture13 国土計画
日本列島改造は国民を幸せにしたか
Lecture14 バブル
アベノミクスはバブルの歴史から学べるか
Lecture15 政権交代
なぜ日本の首相は次々と変わるのか
感想
池上彰さんにかかると現代の事件や出来事がどういう時代的背景で生じているかが良くわかります。
ただ、事実を列記しただけの歴史の教科書とは大違いです。
さらに、自分の浅い知識で感想を述べるだけのコメンテイターとは雲泥の差です。
また、池上彰さんが東工大の学生に対して再三、伝えていることは「批判の精神」です。
池上彰さんの話に対してもそのままうのみにしないで「本当にそうなのか?間違っていないか」といった批判的な見方を常にすることが大事だと解きます。
そういうところから情報を集め、情報の信頼性を精査し、事件の裏にある背景をあぶりだしているのでしょう。
池上さんの醍醐味は分かりにくいことを分かり易く伝える技術にあります。
Amazonの口コミレビューでも「読み易かった」と好評です。
しかし、東工大の学生は優秀で、東工大で講義をすると、その技術が衰えるということも話しています。
これは面白いですね。
一体、池上さんの頭はどうなっているのか?
なぜ、こんなに色んなことを知っており、人に分かりやすく伝えることができるのか、その秘密を知りたくなります。
本の内容
◇著者:池上彰
◇内容:敗戦から高度成長に至ったわけ、学校では教えない「日教組」、アベノミクスとバブルの教訓まで。池上彰教授のわかりやすい戦後史講義を実況中継。(「BOOK」データベースより)
◇単行本: 253ページ
◇出版社: 文藝春秋 (2013/3/27)