幼児でも花粉症になる子は少なくない。
しかし、本人はつらさをうまく言葉にできないだけに、周囲の大人が早めに気づいてあげることが大切だ。

子どもの花粉症の割合

ロート製薬が2014年、0~16歳の子ども約2500人の親に聞いた調査では、約3割の子供につちえ、親が「うちの子は花粉症だ」と感じていた。

うち0~5歳で発症している子は4割を超えた。

子どもの花粉症の特徴

子どもの花粉症には特徴があるのだろうか?

大阪府済生会中津病院小児科、免疫・アレルギーセンターの末廣医師は、くしゃみや鼻水といった花粉症の典型的な症状が、子どもは大人より出にくいと説明する。

「ぼーっとする、頭が重く感じるといった症状もあると思いますが、幼い子供は言葉にして訴えることができません。大人が早めに気づていてあげることが大切です。」

風邪と見分けがつかず、気づきにくいケースもある。
発熱もなく、鼻水が透明で、自宅にいるときよりも外出時に症状がひどくなるといった傾向があれば、花粉症の可能性がある。

花粉症の治療方法

治療は、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬を飲んだり、くしゃみや鼻水をおさえるステロイド薬を鼻に噴霧したりするのが一般的。

抗ヒスタミン薬は眠気をもよおすことがあるが、最近は眠くなりにくいタイプの薬も出ている。

花粉対策

普段の生活で家族ができることは何だろうか?
基本は「花粉をできるだけ避けること」。
ただ、親自身が花粉症ではない場合、ついつい対策を忘れがちだ。

◇家に花粉を持ち込まないために、帰宅時には、服や体についた花粉を玄関先で払う。
◇日中は窓を開けっ放しにしない。
◇セーターやフリース素材など毛羽立った服は花粉がつきやすいので、子どもだけでなく家族も避けた方がいい。
◇花粉情報をチェックして飛散の多い日に外出する時は、マスクや花粉症対策用のメガネなどを利用する。
◇帰宅時には、うがいや手洗いも忘れずに。
◇目をかゆがる時は、こすらずに、水で洗い流すといい。
(朝日新聞2015/2/22記事等参照)