「専門医が語る毛髪科学最前線」という本を読みました。
「なぜ髪は抜けるのか、薄くなるのか?」最新の治療法とは?
口コミ&感想を披露致します。

「毛髪科学最前線」の内容

タイトルに「専門医」とありますが、著者の板見智氏は大阪大学医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座教授です。(2009年当時)

本書では主に「男性型脱毛症」の治療等に書かれています。
タイトルからは「毛髪」全体について言及されているのかと思いきや、男性向けの本と言えるでしょう。
ただ、それではまずいと考えたのか、男女に共通する円形脱毛症についても1章あてられています。

著者の肩書には「医学博士」とは書かれていないので実際に治療に当たっているかは不明です。
ただ、勤務先は阪大病院とあります。
医学系教授なので、脱毛のメカニズム及び治療法がメインです。

ただ、第7章の「髪についての誤解や思い込みを検証する」は一般的な話で参考になりました。

Amasonの口コミレビューでは5つ星のうち 3.9とまあまあの評価です。
星2つの評価(1件)が「最前線を謳っていますが、内容に真新しい事はありませんでした。」でした。
「最前線」も本発行時(2009年)の話なので、現在の最新情報を知りたいところです。

「髪の毛」に関する都市伝説を検証

いわゆる「髪の毛」に関する都市伝説を紹介し、最新の科学的根拠に基づいて検証しています。
「へーそうだったの?」と目から鱗です。

・昆布やワカメが髪を黒々とさせる
・一夜にして白髪になる
・白髪を抜くほど増えていく
・ストレスでハゲる、ストレスで白髪になる
・頭皮の脂が脱毛の原因である
・安いシャンプーは髪に悪影響を与える
・髪を頻繁に洗い過ぎるとハゲる
・紫外線を浴びると髪が傷む?
・男性型脱毛は増えている?
・頭皮を刺激すると髪が育つ
・脛毛や腋毛を剃ると濃くなる
・赤ちゃんの髪を剃ると、毛が濃くなる
・白髪の人はハゲない

「男性型脱毛症」とは?

「男性型脱毛症」(AGA)は、成人男性の前頭部や頭頂部の毛が一定のパターンで薄くなるのが特徴。
40代の男性では発症率30%と報告されている。

「男性型脱毛症」の発症には、男性ホルモンによって毛乳頭細胞から分泌されるTGF-β1が重要なカギをにぎっています。

塗り薬のミノキシジル、飲み薬のフィナテリドの2つが「男性型脱毛症」の中心的な治療薬となっています。

薬には副作用がありますが、それなりの効果はあるようです。