学生側はインターネットサイト(動画就活サイ等)に1分間前後の動画を投稿し、企業が関心を持てば面接へという求人・求職活動が注目されている。
エントリーシート(応募用紙)を大量に出し、リクルートスーツで企業を訪問するという、これまでの就職の姿が変わるかもしれない。

動画就活サイト「レクミー」

注目を集めているのは、昨年末に開設された動画就活サイト「レクミー」。
運営する人材事業会社「リーディングマーク」によると、ITベンチャーや流通、製造業など、振興から大手企業まで約100社、学生約1千人が登録する。

仕組みは下記のとおり。
1.企業側が「一番チャレンジした経験を教えてください」といった独自のテーマを出す。
2.これに対して、学生側は、スマートフォンやパソコン内臓のカメラなどで、注文に沿った動画を撮影して送る。
3.動画を見た企業側が会ってみたいとなれば面接に進む。

どの企業にも見られるように、学生側が自己PR動画を投稿し、企業側が人材を探す「スカウト方式」もある。

動画を採用に生かしている企業

[IT企業「サイバーエージェント」]
レクミーの動画で選んだ学生について、6次までの面接を4次からスタートさせる。

同社は大手就職サイトを利用していないという。
多数の会社にエントリーシートを出す学生は、模範的な志望動機などの内容を引き写すことが多いからだ。

新卒採用の責任者は「入社の意思の強さや人間性がストレートに伝わる。良い動画の学生に直接会ってみると、ギャップも少なく効率的」と評価する。

[ウェブサービス提供会社「ファランクス」]
スカウト方式で目を付けた学生に内定を出した。
同社は「志望者でなくても、欲しいと思った人材を本気でくどく方が、大手就活サイトに頼るより確実性が高い」と見る。

動画での自己PRのメリット

・その学生の魅力が直接的に伝わる
・大学名より、人物本位で判断できる。
・地方の学生は面接で東京に行く回数を減らせる。

ただ、動画を撮って編集できるのは、IT技能が比較的高い学生に限られる。
ハードルを高くして、ふるいにかけている面もある。
(朝日新聞2014/8/7記事より)