求人をする会社と就職を希望する求職者のミスマッチングを防ぐ為に、インターンシップというものがあります。
これは、お互いの理解を深める為、就職の前に会社でインターン(実習生)として働き、求職者は就職するかどうか、企業は、その人を本採用するかどうかを判断するというものです。
インターンシップは就職につながるのでしょうか?

インターンシップはメリットの多い制度ですが、募集は中小企業、小規模事業者が主です。

これには、中小企業には求職希望者が少ないという現実があります。

また、インターンシップの対象者には条件があり、募集内容も異なります。
「中小企業新戦力発掘プロジェクト」と「新卒者就職応援プロジェクト」についてご紹介します。

「中小企業新戦力発掘プロジェクト」

◇対象者
●求職者
①結婚・育児・介護等により退職し、再び職場復帰を考えており、一企業で概ね1年程度の就業経験がある方。
②大学院終了後、就職していない方。

●受け入れ企業
①中小企業、小規模事業者。
②「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に規定する所定労働時間の短縮を講じていること。

◇実習参加者のメリット
・日額5,000円以上支給
・プロがサポート
・保育所申込可能

◇受入企業のメリット
・新戦力との出会い
・教育ノウハウの獲得
・職場の活性化

「新卒者就職応援プロジェクト」

◇対象者
●求職者
①新卒者および平成23年3月以降に大学等を卒業し、就職先が未定の方。
平成25年9月以降に大学等を卒業し、「就職活動」を継続することを目的とする「特定活動」の在留資格を取得している外国人留学生の方。
②平成27年3月に大学等(高等学校、高等専門学校を除く)を卒業予定である学生の方。

●受け入れ企業
①中小企業、小規模事業者。
②実習生の安全・健康の確保、単なる労働力確保としての利用の禁止、実習生に対する指導・教育等の付与義務を厳守すること。

◇実習参加者のメリット
・助成金を支給
・スキルアップと自分発見
・マイナビの全面サポート

◇受入企業のメリット
・自社に合う人材との出会い
・専門家によるマッチング
・マイナビのノウハウを活用
(朝日新聞2014/5/11記事より)

コメント

インターシップは政府の思惑が反映している制度ですね。
「中小企業新戦力発掘プロジェクト」では、女性の社会進出を支援することにリンクしています。
「新卒者就職応援プロジェクト」については、新卒者が就職後3年以内に離職割合が多いことと、若年者の無職化を防ぐことが目的だと思います。

今回のプロジェクトの主催は就職情報の「マイナビ」です。
「マイナビ」としては、中小企業の求人(手数料)を増やしたいということでしょう。

色々の取り組みは良いことですが、このプロジェクトにも国から助成金が出ています。
往々にして費用対効果が上がらず、場合によっては不正の温床になり、お金のばら撒きにつながることが大半の政府の助成金制度。
きっちりと成果計測も公表してもらいたいものです。